最近の山歩き




不動岳 ふどうだけ (2171.4m) 静岡県水窪町(戸中林道ゲート)
2003-06-27 晴     単独

場 所 北 緯 東 経
ゲート前の駐車場 35°12′57″ 137°58′46″
不動岳頂上 35°13′56″ 138°02′39″
オレンジ色は地図による概算値
GPSによる位置データ

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(地図画面で縮尺変更可能)

駐車地点中心地図表示
地図中央十字印が駐車地点(実質登山口





地図
登山コース

写真タイトル
鎌崩の頭から見る不動岳
 不動岳には鎌崩(かまなぎ)と呼ばれる南アルプス最大の難所(と言われているらしい)を通過しなくては行けないと思っていたので眼中になかったのですが、そこを通らなくても行けそうだと分かり出かけることになりました。

 歩行時間が長そうなので、前夜発は勿論、途中まで入り仮眠することにした。駐車地点には9時半頃着いたのでギリギリ前夜のうちに登山口近くまで行くことができました。戸中の林道ゲートから登山口まで7Kmあります。6Km地点までは前に黒法師岳に登った時に通っており、夜間歩行でも安全だろうということで決行しました。

 ゲートから6.5Km付近でビバーク、ここは山側の壁からホースで水がひかれているので朝食をとるのに都合が良いだろうと考えたからです。4時半頃目が覚めたのですが、寝ぼけ眼で朝食を作ったり出発の準備をしたりして、瞬く間に1時間以上時が過ぎてしまいました。

 林道を歩き始めて直ぐに道の右手山側に立派な登山口標柱のある所に着きました。ここから尾根に出るまでジグザグの急登が始まります。足場も悪く急なのでツイ傍らの枝に掴まり体を引き上げたくなるのですが、周囲はイバラのようなトゲのある木ばかり。知らずに掴まるとチクッとくる。ここは革手袋があるといい。

 尾根に出ても蛇行しながらの直登で急な道が続く。最初は植林もあるが直ぐに巨木の茂る自然林。日もあまり射し込まないようで道はジメジメと湿った状態。この辺りの山はヒルが多いときく。立ち止まって休むのも落ち着かない。

 途中から笹が目につくようになる。笹も場所によって靴が隠れる程度から背丈を越えるものまであるが、道は一人歩けるほどの広さなので両側から笹が道に追い被さり藪こぎが続く。

 時々笹が踏み倒され道をふさいだりしているので道が途絶えたりする。枝道も多い。獣道も多そうだが比較的斜面の緩い笹道はショートカットするのか道が何本かに分かれているところもあり、どれが本道か分かりにくい所もみられた。

 鎌崩の頭に出るまでは急な笹藪こぎが続く、右手には黒法師岳も見えているが、のんびり展望を愉しむ余裕がなくなってきた。鎌崩の頭あたりに着いて一息入れる。ここに分岐標識が出ていた。眼下には鹿の平と呼ばれる笹原、その向こうに堂々たる姿の不動岳が見えるが、まだまだ遙か彼方のような存在だ。

 鎌崩の頭から一端大きく下ることになる。地道が見えることもあるが、ここからも笹の海原。途中道が分からなくなるが見晴らしは良いので鹿の平の平坦地を目指して進む。

写真タイトル
不動岳山頂
 鹿の平は笹原の大平原といった趣で、ここでも踏み跡がいくつかに分かれている。どれが不動岳への道なのか標識も何もないので分からない。不動岳を見て左側から続く稜線上に道があるということなので適当に方向をそちらに向うと途中から道らしき所に合流。

 山頂までずっと笹藪が続くが背丈も低いところから高いところまでさまざま。尾根伝いなので道に迷うようなことはないが、この辺りも途中笹が踏み倒されて道を塞いでいる。一端道を見失うと笹の上を無理矢理進まなくてはならないが、道でない所を無理に藪こぎすると体力もよけいに消耗する。尾根上の木はほとんど立ち枯れしている。

 やっとの思いで山頂に着く。遠くから眺めると他の部分と重なって広く見えたが山頂は意外と狭い。周辺部は雲が出ているが青空で太陽の日差しでピリピリする。しかし風は冷たく気持ちがよい。

 早く登り始めたので時間は十分ある。少し昼寝をすることにした。本当はバテてのびていたというべきだろう。

 十分な休憩と周辺の展望を愉しみ下山することになる。下山時にあらためて気がついたが下り斜面の方が笹藪の道が分かりやすい。鹿の平まで、ほとんど道を外すことなく戻れた。鹿の平の合流点には赤いテープが出ていた。行きにも気づいていたが、まさかここから左に曲がるとは思えなかった。道の途中にある単なるマーカーと解釈していた。直進するほうが道がハッキリしていたし、見た目左への道は笹で覆われて道が続いているように見えなかった。

 鹿の平から鎌崩の頭へ急斜面を登るのが堪えたが、あとはまた急な笹藪を下るだけである。この山は登山口から鎌崩の頭に出るまで獣道や枝道があるので要注意。下山時も道が続いているので真っ直ぐ行きそうになるが、分岐にテープなどが出ているので見落とさないこと。今回は急登と藪こぎで体力を消耗するコースでしたが、主尾根に出てからの風景がすばらしい。

 また往きは暗くて気がつきませんでしたが、6Km地点にも新しく「黒法師岳・丸盆岳」への登山口標柱が立てられていました。場所は前回黒法師岳の下山に使った道です。少し手前にジグザグに登っていく道がありますが、登山口の標柱が出ている道のほうが楽。

 閉まっていた林道ゲートも帰りには開いていた。


 今回バテぎみだったのは、長距離、急登、笹薮漕ぎということもありますが、登山口から鎌崩の頭までほとんど休憩無しで登ったのが最大の原因かと思っている。休んでいるとヒルが這い上がってくるのでは、と過剰防衛反応が働いてユックリ休むことができませんでした。


追 記

 時間稼ぎの目的で登山口近くまで前夜に入ったのですが、ビバーク用品の分だけ重量増しとなり、今回のような急登が続くコースではデメリットのような気がする。
 できるだけザックを軽くし、戸中のゲートを夜明けとともに歩き始め、林道6.5K付近の水場で軽く朝食をとり、あとは行動食で上まで行く、というのが一番楽そうに感じた。

 林道は広く歩きやすいので夜間の歩行も可能。しかし、登山口からの山道は足場も悪くライトを付けての歩きは危険、下山時は少なくとも明るいうちに林道7K地点まで戻る必要がある。


 鎌 崩(かまなぎ) ガイドブック「静岡県の山」によると、尾根の両側が大きく崩れナイフリッジになっていて、巻道として尾根の東側をかなり下って30分ほどで通過できるとある。 しかし、この巻き道が半端でなく通過した人のHPを見てみると、『仲間がビビって撤退した、50mロープを使い3回垂直降下した、通り抜けるのに2時間半かかった、滑落死亡事故多数あり』などなど凄い記事ばかり目に入る。
 鎌崩の頭から直ぐ近くなので、どんな所か興味があったが鎌崩の頭への登りで疲れがぶり返し、危険箇所に行く元気がなかった。いま思うとその気になれば行ってこれたのに残念である。
 初めての山は余分な緊張があるが2度目ともなると先が見え疲労度も少ない。次回登る機会があったら鎌崩の崩壊地を是非とも見てきたい。



豊川インターから151号を東栄町まで進み、佐久間方面に分岐、県道経由で473号から152号に入り水窪方面に進む。分岐からは道が細くなったり2車線になったりする。対向車に注意。
水窪の町を過ぎた辺りに水窪ダムへの標識が出ているので信号を右折し道を登って行くと水窪ダム横に出る。ここで左折しダムの上を通って戸中の林道に入る。林道は未舗装であるが、普通車で走行可。